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Webライターの日常ブログ

あっちもこっちも人材不足

世の中、あっちもこっちも人材不足でどうしようもありませんね。

比較的簡単にできて皆が「やりたい」と思うような職種は競争が激しくて、人材不足とは無縁のようにも感じます。
しかし、そうでない職種の場合、おそらくどこでも人材不足なのではないでしょうか?

若者の数が減っているということもあるでしょうが、コンピュータシステムによって新たに業務が増えている面や、コンピュータに合わせたスピーディーな仕事が求められているという面もあるのではないでしょうか?

オフィスに溢れていた紙

かなり以前になりますが、コンピュータで文書管理ができるようになると「オフィスから紙はなくなる」と言われましたが、実際は複写機やプリンターでどんどん印刷するようになったから、結果的に紙が増えてしまったということがありました。

コンピュータ化されると生産性は上がりますが、仕事も増えるような気がします。
かつて膨大に紙が増えたのと同じように、過渡期では仕事も膨大に増えるでしょう。

それを処理するのもコンピュータならよいのですが、人間がやらなければならない部分も多くなると考えられます。

DX推進で必要になる人材

従来あまりコンピュータ化されていなかった分野で、昨今は盛んに DX が叫ばれています。
DX とは Digital Transformation で、デジタル技術によって従来のワークフローをコンピュータシステムに置き換えることを意味します。

そのために従来型のワークフローをシステムに合うように変更したり、統合的なシステムを導入して組織の業務効率を上げるということが行われています。

建設や物流の分野では人材不足が常態化しており、それを是正するために DX を推進しているという面があります。
しかし、DX を導入してすぐに皆がサクサクとシステムを使いこなせるわけではなく、そのための学習が必要になります。
また、始めからコンピュータシステムやIoT機器を使いこなせる人材を獲得したり育成する必要も生じていて、結局のところ、DX のための人材が新たに必要となっている業界や職場もあるのではないでしょうか?

というわけで、とにかく「人」をどこからか呼んでこないと、どうしようもない状況になっているような気がします。

過去のレガシーをどうするのか?

大都市では古い高層ビルを建て替えるという話がどんどん出てきています。
おそらく、鉄筋コンクリート(RC)の寿命が50〜100年といわれているところから来ている話なのでは?と思います。あるいは耐震性の問題もあるのかもしれませんね。

高度成長期に建設された高層ビルの初期のものから順番に壊されています。
あの頃は、たとえば新宿の高層ビルであっても数は限られていました。パッと見て数えられるレベルでした。

しかし今は無数の高層ビルが建てられており、それが過去50年ぐらいの間にうなぎのぼりに増えてきた結果だと思います。

そうすると、今後5年、10年、15年と進むうち、壊さなければならない高層ビルの数はうなぎのぼりに増えるのではないでしょうか?

そのために必要な人材は確保できるのでしょうか?

ビルだけに限らず、高速道路などのコンクリート建造物についても同じような状況だと思います。

細かいことを言うと、全国の「空き家」の数もどんどん増えているらしいですね。
ビルだけでなく木造を含めた空き家まで、壊さないといけないわけです。
新しい家を作らないで、古い家を改修して使うということが、どのくらいの割合で可能なのでしょうか?

誰が担うのか?

先日、NHK「どうする家康」を見ていたら、家康が死ぬ前の秀吉に「こんなにめちゃくちゃにして放り出すのか!?」みたいなことを叫んでいました。

あれを見たとき、他人事ではないなと思いました。なんとなくZ世代が上のすべての世代に向けて叫んでいるような気がして。

人口の少ない若者が、これから過去のレガシーの処理もしていかないといけないわけです。

果たして担い切れるのでしょうか?

産業の選択と集中

やはり産業自体の種類を減らして、絞っていく必要があるのではないでしょうか?
なんでもかんでも昔のままを引き継いで、その上に成長させるなんてことは困難だと感じられます。
なにかを捨てて、なにかを選ばないといけない時代になってきているのではないでしょうか?

多くのものは今、端末のなかの仮想的な世界に入っています。
物理的なものにかけるパワーは、昔ほど要らなくなってきていると思います。
個人的には街並みがつまらなくなっていくのは寂しいですが、物理的なものはある程度、諦めていかなければならないのではないか?と思っているのですね。

まとめ

人材不足は、必ずしも ICT 化では解消できないと思います。むしろ深刻になる分野もあるような気がします。
やはり産業の選択は必要ではないでしょうか?

個人的には第二次産業を抑え気味にして、第一次と第三次に注力していくような施策が必要なのではないかと考えたりしています。