Webライティングではさまざまな「お題」(案件)をいただくのですが、情報を集めるのにGoogle検索だけではどうしようもない案件があります。
- 未知の分野(自分にとって)
- 新しい分野(これからの分野)
- 具体性・専門性の高いテーマ
これらの案件が来ると、なかなか大変です。
もし継続的な案件になるのなら、書籍を何冊か買って勉強したいと思うのですが、取引先やエンドクライアントさんが書籍代を負担してくれるわけでもなく、途方に暮れかけるのですね。
(エンドクライアントさんから著書をいただいたことはあります)
以前ならそこでホトホト困り果てたと思いますが、現在は幸いなことに「生成AI」があります!
ということで、記事作成に際してどのような感じで自分が生成AIを利用しているかということを、ざっくりと書きたいと思います。
ChatGPT → Copilot → Gemini の順で
情報収集をするのにどの生成AIがよいかを試しました。
ChatGPT
最初に、ものすごく有名なChatGPTを試しましたが、情報が正確でないのがネックになりました。
小説などの創作記事には威力を発揮するのかもしれませんが、事実関係を押さえるのにはまったく向かないと感じました。
回答の文章はとても丁寧に書かれていると思いました。おそらくメジャー3社のなかで最も丁寧な回答ではないかと思われます。
Copilot
Copilot(コパイロット)は先日までは Bing AI Chat でした。パワーアップしています。
ChatGPTの次に試したのがBingです。
検索エンジンとの連動があるため、事実関係を押さえるのには Copilot のほうが向いていると思います。
回答文に必ずいくつかの参照先URLがリンクされ、文末にはサイトURLが並んで表示されます。詳しく知りたい場合はリンクから飛んでWebページを確認できます。
ただし、リンクURLは正確ではなく、内容に直接関係しないURLが示される場合があります。情報が少ない場合には周辺情報を拾ってくるような印象があります。
回答の文章はChatGPTのように丁寧ではありませんが、簡潔に書かれていて理系の自分には好感が持てます。
最近、Geminiを使うようになるまで、Copilotを愛用していました。
Gemini
Gemini(ジェミニ)は先日までは Bard でした。
Bard のときに使った感じでは回答がぶっきらぼうで、全然親切ではないなと思いましたが、Gemini を使用してみて、印象が変わりました。とても整然としています。
Gemini も Copilot 同様、簡潔に回答してくれますが、Copilot のようにリンクだらけにはなりません。参照する必要がある部分のみ、文中にリンクが示されます。
回答に要する時間が非常に短いように感じます。レスポンスがよいということです。
また、一度質問した文章を編集して回答を更新することができるため、たとえば「〇〇についての特長と仕様について表にしてください」を「△△についての特長と仕様について表にしてください」というように対象だけを複数入れ替えて、順次質問を変えながら回答を得ることが可能です。
回答が早い、質問が編集できる、文章が整然としている、という辺りが Gemini を気に入った理由です。
生成AIに尋ねること
取引先の決まり事として「記事作成にAIを使わない」ということがあるため、生成AIに記事を書かせることはありません。
もっぱら情報収集のために質問をします。つまりナレッジベースとして使うのですね。
未知の分野でテーマを自分で考えないといけない場合は、すべてが分からないという状態です。とりあえず業界の置かれている現状や今後について尋ね、回答で疑問が生じれば、その部分を再度質問します。
ピンポイントで分からないことが生じれば「〇〇についてこのような話があるが、それは本当か」「〇〇についてはどのような課題があるか」というようにして周辺にある情報を引っ張り出していきます。
見方を変えて、質問の仕方を少しずつ変えながら何回か繰り返すと、状況や意味合いが分かってきます。
なにかの事例を調べる場合にも、生成AIはいくつかの興味深い事例を示してくれます。
事例は実際にあったことなのか、事例の説明は正しいのかどうかは、そのキーワードをGoogle検索で調べて確認します。
ただ Copilot や Gemini において、いまのところ関係ない事例で混乱したことはなく、たいてい的確な事例を教えてくれているようです。
生成AIから確からしいナレッジを得るには、質問はできるだけ具体的にしたり、不明点について問い直したりする作業が必要だと思います。
Google検索で調べると時間がかかってしまう
Google検索で得られる回答は断片的で数が多いため、個々を精査するのに手間がかかります。体系的なことが知りたい場合には、なかなか全体像あるいは逆に、核心に迫ることが難しいと思います。
だから記事のテーマ・方向性を決めるような重要な判断をしたい場合、最初に生成AIに尋ねてできる限り詳細に調べ、その後、裏を取るためにGoogle検索を使用するという流れがよいだろうと考えています。
生成AIの回答が鮮やか過ぎてそのまま使いたいと感じることも
調査する過程で、あまりにも生成AIが素敵な回答をしてくれるから、そのまま記事作成に使いたいなと思うことは確かにあります。
それを使うか使わないかは、調べた人の理性と知性と良心に委ねられるのではないでしょうか。
ただやはり現状は、裏をしっかりとらないと記事としてオープンにするのが難しいため、基本的な流れやポイントは真似するとしても、個々の事実については自分で個別に調べる必要がありますね。
まとめ
生成AIは発展途上ですが、現在の状況は無料バージョンを使用するレベルでも十分、実用になるという印象です。
画像生成についても、CopilotやGeminiは高精細な画像で人物の描写のクオリティも高くなっているため、たとえばブログのヘッダやアイキャッチを作るなどの日常的な用途に使えるでしょう。