文章力の基本 簡単だけど、だれも教えてくれない77のテクニック
阿部紘久著 日本実業出版社
を読みました。
文章を書くときに当たり前に使っている「言い回し」が、間違っていると気づかせてくれる本です。
正しく読みやすい表現をするための基本が書かれています。
高校生や大学生が文章の基本を学ぶのによいのではないか?と私は感じました。
誤った文章と正しい文章を並べるかたちで、多くの文例が紹介されているため、よい文例をたくさん見たいというニーズにはぴったりではないかと思います。
私自身は理解している内容が多かったのですが、終盤の辺りでいくつかの気づきを得ました。
気づかされた文例
例えば次のような文例です。(出典:文章力の基本)
▶ 現代のように物があふれる中で、物流は大切な仕事だ。
↓
▶ 物があふれる現代において、物流は大切な仕事だ。
▶ それは私の中で初めての経験でした。
↓
▶ それは私にとって初めての経験でした。
私は「〜中で」とは書きませんが「〜なかで」はよく使っています。
これらはもったいを付けている表現とのことで、上記のように書き換えられています。
「〜うえで」も同様でした。
▶ 与えられた課題に対して、有益だと思われる解決策を自分で考えなければならない。
↓
▶ 与えられた課題の解決策を、自分で考えなければならない。
「〜対して」も使っていると思いますが、別の表現に書き換えられています。
普段は何気なく使っている表現があまり適切でなかったり、間違っていたりすることがあります。
その間違いに気づける文例が多く掲載されているため、自分のクセが分かるでしょう。
まとめ
この本を読んで、意外に自分は理解しているなと思いましたが、クセにも気づきました。
これまでも文章の書き方についての解説書はいくつか読みましたが、「もっとまとめて文例が見たい」という気持ちがあったので、その欲求は満たされたと思います。
本当に基本的なことばかりのため、自分にとってはもう少し難しい表現の文例があってもよかったなと思ったのが正直な感想です。