Instagram で残念なこと
インスタはしょっちゅう見ていますが、個人的にインスタで残念に思うことが3つほどあります。それは・・
- 盛られた写真が多い
- 超広角で撮った写真が多い(特に最近の風景の流行)
- 地名で検索するとどこでも良いような写真が出てくる
ということです。
Instagram に向かない写真の分野
以上のことから言えることは、インスタは・・
1. 記録写真には向かない
ということですね。
記録写真は、出来るだけ忠実に撮る必要があるし「〇〇の写真」とキーワードを入れたらそのものズバリの写真が出てくることが大事でしょう。
ということは、建築の写真や、都市の写真、町並み、肖像、考古学的なもの、メモリアルなもの、あと何があるでしょうか、そういうものの多くは、記録写真の性格があるので、インスタに上げるのはあまり実用的でないと言えます。
上げても注目されにくいと思います。
2. 写真作品を発表する場としても向かない
SNSフォトグラファーなどで、ひたすらインスタに上げている人も多いのですが、昔からのいわゆる「写真家」や「フォトギャラリー」「プロラボ」「カメラメーカー」などはインスタを積極的には使っていません。
そいうプロフェッショナルは、数として非常に多いですが、それに比べてインスタで発信されている割合が非常に少ない印象です。
それはなぜだろうと考えると、インスタはあくまで広告媒体またはコミュニケーション媒体であって、写真そのものを評価するメディアではないからだと思います。
一覧に表示された時に、どんな画像も正方形で表示されます。それがそもそもダメなのではないでしょうか。
ささやかな抵抗として、正方形のキャンバスに3:2などの写真を貼り付けてアップしている人を見かけますが、その気持ちは解るけど、インスタの正しい使い方ではないのでしょう。
アップ可能な解像度が低いという点も、写真作品を上げるのには向かない理由です。
そもそも、写真のクオリティで勝負したい分野は、ユーザーがどこのコンピュータで見るか分からない、どんな安物のディスプレイで見られるか分からないような媒体(Web)に上げる作品に、全霊を込めることは無いでしょう。どう頑張っても誤解されるからです。
インスタで慣れてから本格写真に入ると苦労するだろう
自分などは趣味だし歳だしもうどうでも良いのですが、若いプロ志向の人は、インスタで慣れすぎて溺れないようにした方が良いと思います。
本格的なプロの写真は、まずはきちんと撮ること、撮れることが前提です。
例えばカメラメーカーが自社のカメラで撮った写真をカタログなどに載せようと考えたときには、カメラの特性を熟知して、希望の条件に合う写真が撮れるフォトグラファーでないと通用しません。
同じようなことは、広告写真、報道写真など、多くのプロの分野にも言えることで、それは最低限求められるスキルなんだと思います。
だから写真学校に通って基礎を勉強するのだと思います。
求められるものを提示できない場合は、冷酷な判定が待っていると思います。簡単に「いいね」はもらえないしコメントさえしてくれない可能性もあります。
Instagram はあくまで広告媒体
とにかくキャッチーな写真で、人の注目を集め、商品やサービスの普及に繋げることが Instagram の目的なのです。(Meta の目的)
アップする画像は、別に写真じゃなくても良くて、絵でも良いし、文字でもプレゼンでも良いのです。ど素人の写真でもキャッチできれば良いのです。
注目を集めている人なら、極端に言えば、何をアップしてもビジネスになるのです。
最後に
ということで、インスタグラムを自分の写真活動にどう位置づけようか迷っている人がいたら、上記のことを参考にしてもらえれば良いと思います。
作品を見せることを諦めたとしても、広告としては使えます。コミュニケーションも可能です。逆に吹っ切れてスッキリする人もいるかもしれませんね。
(2022年6月5日に note で投稿した記事)